AutoCAD® 2013/AutoCAD LT® 2013 Service Pack 1.1 をダウンロードしていただき、ありがとうございます。
この Readme には、Service Pack のインストールおよび使用に関する最新の情報が記載されています。お使いの製品に Service Pack を適用する前に、Readme 全体を必ずお読みください。参照用として、このドキュメントをハード ディスクに保存するか、印刷してください。
目次
この Service Pack は、サポート対象となっている言語のオペレーティング システム上で実行される次のオートデスク製品に適用することができます。ご使用中のソフトウェアに対する正しい Service Pack をインストールしてください。
注: Autodesk Exchange を利用して Live Update メンテナンス パッチをインストールすることもできます。Autodesk Exchange では、使用中の製品に対する正しい Service Pack が自動的に表示されます。
32 ビット製品 |
Service Pack |
AutoCAD 2013 | AutoCAD_2013_SP1.1_32bit.exe |
AutoCAD LT 2013 | AutoCAD_LT_2013_SP1.1_32bit.exe |
64 ビット製品 |
Service Pack |
AutoCAD 2013 | AutoCAD_2013_SP1.1_64bit.exe |
AutoCAD LT 2013 | AutoCAD_LT_2013_SP1.1_64bit.exe |
この Service Pack は単体の AutoCAD 2013 にも、以下の各種 Design Suite 製品に含まれている AutoCAD 2013 にも適用することができます。
AutoCAD または AutoCAD LT を実行中にこの Service Pack を適用する場合、[セットアップの完了後、アプリケーションを自動的に終了し、再起動する]オプションは選択しないでください。代わりに、AutoCAD または AutoCAD LT を手動で終了し、ダイアログ ボックスの[アプリケーションを終了しない(再起動が必要)]オプションを選択して、Service Pack を適用してください。また、Service Pack をインストールした後、システムを再起動することをお勧めします。
[カスタマ エラー報告]ユーティリティによって寄せられた情報を詳細に分析した結果、多くのエラーが特定され、解決されました。更新されたコマンドおよび機能は、次のとおりです。
3D ナビゲーション ツール
- 画面移動中に予期せず終了する。
- 3D 図面内を画面操作していると、クラッシュが発生することがある。
3D モデリング
- 境界引き伸ばし操作で面を選択すると、クラッシュが発生することがある。
- 大量の 3D オブジェクトを含む複数の 3D 図面を開くと、クラッシュが発生する。
Autodesk 360
- [オプション]ダイアログ ボックスから Autodesk 360 にログインすると、日本語版の AutoCAD がクラッシュする。
- Autodesk 360 にログインし、外部参照を含む図面を開くと、クラッシュが発生することがある。
CUI (ユーザ インタフェースをカスタマイズ)
- カスタム CUI ファイルの読み込み中にクラッシュが発生することがある。
- [カスタマイズ]ボタンの .NET Framework 4.5 がインストールされたコンピュータで[クイック プロパティ]パレットの[カスタマイズ]ボタンをクリックすると、処理されない例外が発生する。
DesignCenter
- DesignCenter を使用して作業していると、クラッシュが発生することがある。
DGN への対応
- 特定の DGN ファイルをアタッチまたは読み込むと、致命的エラーが発生する。
寸法記入
- 非自動調整の直列寸法または非自動調整の並列寸法の作成操作を UNDO コマンドで元に戻すと、クラッシュが発生する。
ハッチング
- HATCHEDIT[ハッチング編集]を使用中にズームすると、クラッシュが発生することがある。
情報センター
- 図面を何も開いていない状態で、タイトルバーの[常時接続]ボタンからいずれかのオプションをクリックすると、クラッシュが発生する。
計測ツール
- 長さをゼロに縮小したセグメントを少なくとも 1 つは含むポリラインの面積を計算すると、クラッシュが発生する。
印刷
- PDF に出力すると、クラッシュが発生することがある。
- PDF ドライバなしで PDF に出力すると、クラッシュが発生する。
点群
- 点群オブジェクトの作成に使用した PCG ファイルが存在しないと、クラッシュが発生する。
Express Tools
- MOCORO (Move/Copy/Rotate)コマンドを実行すると、クラッシュが発生することがある。
起動
- グラフィックス キャッシュ ファイルが破損していると、起動時にクラッシュが発生する。
- プログラム起動時に実行される LISP ルーチンをキャンセルすると、クラッシュが発生する。
一般
- 256 以上のオブジェクトをグループに追加した後で[元に戻す]または[やり直し]を実行すると、クラッシュが発生する。
- AutoCAD 2013 と共存インストールされている AutoCAD 2012 で図面ファイルを開く際、[ファイルを選択] ダイアログの表示形式を図面のサムネイルに変更すると、AutoCAD がクラッシュすることがある。
- サードパーティ アプリケーションで作成したスプラインを分解すると、クラッシュが発生することがある。
- .NET Framework 4.5 がインストールされたコンピュータで AutoCAD を終了すると、クラッシュが発生する。
次の問題点が解決されました。
3D ナビゲーション ツール
- [3Dconnexion 設定]ダイアログ ボックスの[シーンを垂直に保持]オプションを変更できない。
3D モデリング
- 3D ソリッドの図心の計算に問題がある。
アクション レコーダ
- 以前のリリースで記録したアクション マクロが AutoCAD 2013 では正しく動作しない。
Autodesk 360
- [ONLINESYNCSETTINGS]ダイアログ ボックスについては、[F1]を押してもヘルプが表示されない。
- 図面ファイルの名前に言語固有の特殊文字が含まれる場合、その図面ファイルを Autodesk 360 に保存することができない。
- AutoCAD リボンから Autodesk 360 を起動した場合、ユーザが自動的にログインできない。
- [図面を共有]ダイアログ ボックスがメイン アプリケーション ウィンドウの背後に表示されることがある。
カスタマイズの同期
- カスタマイズの同期の進捗を示すアニメーションがいつまでも終了しない。
- カスタマイズの同期を実行しても、ツールパレット上でカスタマイズした新しいコマンドが同期されない。
DGN への対応
- DGN への書き出しで、シード ファイルのグローバル原点が使用されない。
- DGNIMPORTUNITCONVERSION システム変数が AutoCAD LT にない。
ディスプレイ ドライバ
- グラフィック統合チップセットを利用している環境でハードウェア アクセラレーションを利用した場合、使用可能なビデオ メモリを正常に返さない。
- 64 ビット オペレーティング システムで COPYCLIP[コピー]および PASTECLIP[貼り付け]コマンドを使用すると、オブジェクトが元の色とは異なる色で表示されることがある。
寸法記入
- 既存の図面を AutoCAD 2013 で編集すると QLEADER[クイック引出線記入]設定が失われる。
- 図面ジオメトリに対して、移動、コピー、その他の修正を加えると、垂線オブジェクト スナップを使用して作成した寸法の位置がずれる。
外部参照
- AutoCAD 2013 での表示で外部参照図面(XREF)が解決されない。
ハッチング
- ハッチング作成時に右クリック メニューを開いても、[ハッチング プレビュー]オプションが表示されない。
フィールド
- UNITS コマンドで既定値の角度単位を変更していても、[フィールド]ダイアログ ボックスでオブジェクトを参照して挿入した角度プロパティのフィールド文字に反映されない。
マルチ引出線
- マルチ引出線を作図すると、内容ブロックの挿入点にドットが不正確に表示される。
- [引出線を文字まで延長]オプションを選択して、図面を AutoCAD 2013 で開くまたは編集すると、マルチ引出線内の文字位置が変わることがある。
修正
- ドラッグ中にオブジェクト スナップがオンの状態で小さな尺度が採用された場合、SCALE[尺度変更] コマンドがキャンセルされてしまう。
PDF 書き出し
- 印刷スタイルを指定して PDF ファイルに書き出すと、ワイプアウトが黒く表示される。
パフォーマンス
- サイズの大きなスクリプトを実行すると、パフォーマンスが低下する。
- 画層を連続して作成すると、パフォーマンスが低下する。
印刷
- コマンドウィンドウを非表示にした状態で、PLOTコマンドなどで印刷プレビューを使用すると、プレビュー終了後にコマンド ウィンドウが表示状態になっていまう。
プロパティ パレット
- オブジェクトを選択しても、繁体中国語版、チェコ語版、ロシア語、ハンガリー語版において[プロパティ]パレットのツールチップが表示されない。
リボン
- プロパティのプレビューを有効にしていると、[ブロック エディタ]リボンの[表示]ドロップダウン コントロールが正しく機能しない。
選択
- [Shift]キーを押しながら窓選択した時に、レイアウト上の選択セットから複数の図面ビューを削除することができない。
シート セット マネージャ
- シート セット マネージャを使用しているとネットワーク使用率が高くなり、SMB v2 (サーバ メッセージ ブロック)プロトコルが使用される。
Visual LISP
- コマンド ウィンドウをドッキングした状態では、(menucmd) 関数を実行してもドロップダウン メニューが表示されない。
[ファイルの情報]
- [クイック計算]パレットをアンカー指定してから AutoCAD を起動すると、エラーが発生する。
- -WBLOCK [ブロック書き出し]を使用して作成した図面の INSBASE 値が正しくない。
この Service Pack で、AutoCAD の AutoLISP および VBA アプリケーションの動作をコントロールするオプションが導入されます。これにより、次のセキュリティ対策が施されます。
- AutoLISP および VBA アプリケーションの自動ロード元フォルダ パスを AUTOLOADPATH システム変数で指定することで、未承認または悪意のある AutoLISP および VBA アプリケーションが自動的にロードされて実行される危険性を低減します。
- 既定の AutoLISP および VBA アプリケーションの自動ロードを無効にして(AUTOLOAD システム変数を使用)、悪意のある AutoLISP および VBA アプリケーションの影響を低減します。
- 起動時に AutoLISP を完全に無効にして(/nolisp 起動スイッチを使用)、クリーンな状態の起動を実現します。
詳細については、こちらのドキュメントを参照してください。
注: acad.dvb に対する自動ロードの変更を有効にするには、AutoCAD 2013 VBA Enabler をアンインストールし、最新の AutoCAD 2013 VBA モジュールをダウンロードおよびインストールしてください。このモジュールは、AutoCAD 2013 の Service Pack 1 での修正に対応する更新版です。
新しい /nolisp 起動スイッチ
このスイッチを使用して AutoCAD を起動すると、その AutoCAD セッションでは AutoLISP (すべての LSP、FAS、VLX ファイル)の実行が抑止されます。このスイッチは、悪意のある AutoLISP コードが自動的にロードされ、実行されるのを防ぐのに役立ちます。
AutoLISP が無効の場合、次のような効果があります。
- LISP ファイルをロードしようとするとエラーになる。
- コマンド ウィンドウに AutoLISP コードをコピーして貼り付けることができない(エラー出力なし)。
注: AutoLISP を無効にする と、Express Tools および一部の AutoCAD コマンドツールが機能しなくなります。AutoLISP を無効にするのは緊急時のみにとどめてください。
LISPENABLED (システム変数)
AutoCAD の現在のセッションで AutoLISP が有効化されているかどうかを示します。
(読み取り専用)
タイプ: 整数型
保存先: 保存されない
初期値: 1
0 - AutoLISP が無効
1 - AutoLISP が有効
AutoLISP が無効の場合、次のような効果があります。
このシステム変数は /nolisp 起動スイッチによって制御されます。
- LISP ファイルをロードしようとするとエラーになる。
- コマンド ウィンドウに AutoLISP コードをコピーして貼り付けることができない(エラー出力なし)。
AUTOLOAD (システム変数)
AutoCAD で acad.lsp/fas/vlx、acaddoc.lsp/fas/vlx、acad.dvb ファイルを自動ロードするかどうかを制御します。
タイプ: 整数型
格納先: 指定されたプロファイル/レジストリ
初期値: 1
使用可能な値:
0 - 以下の 7 つの AutoLISP/VBA ファイルはいずれも自動ロードしない。
1 - AUTOLOADPATH システム変数の値に応じて、7 つのファイルを自動ロードする。
- acad.lsp
- acad.fas
- acad.vlx
- acaddoc.lsp
- acaddoc.fas
- acaddoc.vlx
- acad.dvb
AUTOLOADPATH (システム変数)
acad.lsp/fas/vlx、acaddoc.lsp/fas/vlx、acad.dvb ファイルの自動ロード元のフォルダを決定します。
タイプ: 文字列型
格納先: 指定されたプロファイル/レジストリ
初期値: ""
有効な値を次に示します。
"<フォルダ パス(複数のパスはセミコロンで区切って指定)>" = acad.lsp/fas/vlx、acaddoc.lsp/fas/vlx、acad.dvb ファイルを、ここで指定されたフォルダから自動ロードします。それ以外の場所からは、たとえ現在の図面フォルダであってもロードされません。悪意のあるアプリケーションをロードする可能性を最小にするために、AUTOLOADPATH システム変数を使用して承認済みアプリケーションの自動ロード元のフォルダ パスを指定してしてください。
"" (空文字列) または "." (ピリオド) - パス制限なし。AutoCAD の起動フォルダ、図面フォルダ、および AutoCAD の検索パスの順に acad.lsp/fas/vlx、acaddoc.lsp/fas/vlx、acad.dvb ファイルを探し、見つかったところから自動ロードします。この設定は AutoCAD 2012 と同等の動作につながるため、お勧めできません。
acad2013.lsp および acad2013doc.lsp の自動ロード動作の変更
acad2013.lsp および acad2013doc.lsp ファイルは、以下に示す既定のインストール フォルダのみからロードされます。
<インストール フォルダ>¥Support
<インストール フォルダ>¥Support¥<言語>
[オプション]ダイアログ ボックスの変更
AUTOLOAD 値または LISPENABLED 値が 0 の場合、[オプション]ダイアログ ボックスの[システム]タブの[図面ごとに acad.lsp をロード]チェックボックス(システム変数 ACADLSPASDOC)は無効になります。
セットアップおよび修復の推奨手順
悪意のある AutoLISP および VBA アプリケーションに対して万全の保護対策を講じるには、AUTOLOADPATH 値を一意のフォルダ パスに、AUTOLOAD 値を 1 に設定してください。
起動時に実行された悪意のあるアプリケーションによって既に影響が発生している場合は、以下の一般的な手順を実行してください。
1. /nolisp 起動スイッチを使用して、AutoCAD ベースの製品を起動します。
2. 悪意のあるすべてのコードを見つけて削除します。
3. 影響を受けたファイルがあれば、修復します。
4. AUTOLOADPATH 値を一意のフォルダのパスに、AUTOLOAD 値を 1 に設定します。
これらの手順を実行すると、デスクトップにあるショートカット アイコンのプロパティから /nolisp 起動スイッチを削除して、AutoCAD ベースのアプリケーションの通常操作を再開できます。
注: AutoCAD、AutoCAD Architecture、AutoCAD MEP、AutoCAD Mechanical のいずれかがインストール済みで Service Pack も適用済みの場合、残るその他の製品を共存インストールすることはできません。その他の製品をインストールする前に、この Service Pack をアンインストールする必要があります。
注: AutoCAD および AutoCAD LT用の更新プログラム「Autodesk Sync エラー 修正プログラム」は、この Service Pack と共に自動的にインストールされます。
この Service Pack をインストールする前に、次の点に留意してください。
カスタム ファイルのバックアップ
この Service Pack を適用する前に、カスタマイズした CUIX、MNR、MNL の各ファイルをバックアップしておくことをお勧めします。
管理者の権限
インストール中に、元のインストレーション メディアまたはネットワーク上の管理イメージを指定するよう求められることがあります。この Service Pack を適用するには、製品のインストールおよびアンインストールを実行するための管理者権限が必要です。
ネットワーク配置
管理者は、配置ウィザードを使用してネットワーク上にこの Service Pack を配置することができます。
製品のバージョン情報
Service Pack をインストール後、[バージョン情報]ダイアログ ボックスに、更新された製品のバージョン情報が表示されます。
再起動
インストールした後は、プロンプトが表示されなくてもシステムを再起動することをお勧めします。
この Service Pack には、次の Microsoft Windows コマンド ライン スイッチが組み込まれています。
/e コマンド ライン スイッチの使い方については、後述の「インストール手順」内で説明します。
この Service Pack を 1 台のコンピュータにインストールするには、次の手順に従います。
ローカル ネットワークを使用して複数のコンピュータにこの Service Pack をインストールするには、次の手順に従います。
注: この Service Pack では、CAD マネージャコントロール ユーティリティを使用したローカル ネットワーク経由でのインストールはサポートされていません。
次の配布方法は、配置ウィザードで作成された管理イメージに対してのみ該当します。次に示す手順を完了すると、以降インストールした製品に、この Service Pack が含まれるようになります。
いずれの場合でも、管理イメージにこの Service Pack を「追加」してください。Service Pack を合成する必要があるのは、グループポリシー オブジェクトを使用して配置を配布する場合だけです。
ダウンロードしたパッチ(Service Pack)ファイルには MSP(Microsoft Patch)ファイルが含まれています。このファイルを実行ファイルから解凍するには、/e (extract) スイッチを使用します。この構文の例については、下の手順 2 を参照してください。
<ローカル_ドライブ:>¥<パッチ名> /e <ローカル_ドライブ:>¥< パッチ名>.msp
注: 配置に AutoCAD または AutoCAD LT の Service Pack が含まれている場合、その Service Pack は Autodesk Sync の更新ファイルなしでインストールされます。
Windows XP
Windows 7
これらの問題を特定して弊社に報告していただいたすべてのお客様に感謝いたします。弊社は皆様のご意見を参考に、製品の改善に取り組み、設計および製図全般に関わる最適なソリューションを提供いたします。本リリースに関する皆様の日頃のご協力、フィードバックに感謝します。
敬具
Autodesk AutoCAD および AutoCAD LT 製品チーム
Copyright ©2012 Autodesk, Inc.