Physique の適用
 
 
 

Biped にポーズを付けてキャラクタ メッシュに合わせたら、キャラクタ メッシュに Physique モディファイヤを適用します。Physique モディファイヤは、Biped とキャラクタ メッシュを関連付けます。

Physique の適用とセットアップを行うと、Biped のアニメーションはメッシュに伝わり、ボーンと筋肉が基礎部分に備わっているかのようにメッシュが動きます。

レッスンの準備:

  1. クイック アクセス ツールバーで ([ファイルを開く])をクリックし、\character_animation\quick_start フォルダに移動して dr_x_02.max を開きます。

    このシーンには、Dr. X、および完全にポーズ付けされた Biped が含まれています。

  2. フロント ビューポートで、Biped の骨盤(オレンジ色の三角形)、および重心(青い四面体)をズーム拡大します。

Physique を適用する:

  1. キャラクタ メッシュ、DoctorX を選択します。
  2. [修正]パネルで、モディファイヤ リストから[Physique]を選択します。

    コマンド パネルに[Physique]ロールアウトが表示されます。

  3. [Physique]ロールアウトで、 ([ノードへのアタッチ])をクリックしてから Biped の重心をクリックします。

    [Physique 初期値]ダイアログ ボックスが表示されます。

  4. [初期化]をクリックします。

    キャラクタ メッシュは Biped に関連付けられました。メッシュ内に通っている、オレンジ色の変形スプラインは、Biped 構造全体がメッシュに関連していることを表します。

    Dr. X メッシュのオレンジ色のスプライン(Biped のボーンを非表示にして、[シースルー表示]モードで表示した様子)

    ヒント: 表示を[シースルー表示]モードに切り替えるには、DoctorX メッシュを選択し、Alt+X を押します。

エンベロープを調整する:

Physique では、メッシュの頂点を介して Biped とメッシュが関連付けられます。Biped のそれぞれのパーツは、エンベロープと呼ばれる領域で囲まれ、エンベロープ内のメッシュの頂点は、その Biped パーツの影響を受けます。エンベロープの既定のサイズは、Biped パーツのサイズによって決まり、Biped にポーズを付けたときに設定されます。

多くの場合は、エンベロープを手動で調整し、Biped をメッシュと適切に連動させる必要があります。不規則なスパイクがメッシュから突き出ている場合は、1 つ以上の頂点が、エンベロープの影響領域外に存在することになります。腕を回転することによって、この影響を確認できます。

  1. トップ ビューポートを右クリックしてアクティブにし、 ([領域ズーム])を使用して Dr. X の左腕を表示します。

  2. DrX Biped L Forearm を選択し、上下に 回転します。

    いくつかの頂点が、腕に合わせて移動しないことが分ります。

    エンベロープの影響を受けない頂点が形状からはみ出す

  3. エンベロープを調整できるように、Ctrl+Z を押して腕を元の位置に戻します。
  4. DoctorX メッシュを再度選択し、モディファイヤ スタックで[Physique]の横のプラス([+])記号をクリックして、エンベロープ サブオブジェクトをハイライト表示します。

    Biped を通っている、オレンジ色のスプラインが、黄色に変わります。これは変形スプラインで、このスプラインが移動すると、メッシュが変形されます。

  5. Biped の左前腕に通っている変形スプラインを選択し、関連エンベロープを表示します。

    各 Biped パーツに、2 つのエンベロープ、つまり内部エンベロープ(赤)と外部エンベロープ(紫)があることに注意してください。グローブの開口付近にある、一部の頂点は、外部エンベロープ境界の外側にあります。この頂点は、エンベロープを拡大しないかぎり、Biped の前腕の影響をまったく受けません。

  6. [エンベロープのブレンド]ロールアウトの[エンベロープ パラメータ]領域で、[放射状スケール]パラメータを 2.0 に上げます。

    Dr. X のグローブの開口にある頂点が、エンベロープ内に収まりました。

    暗い外部エンベロープが、前腕を完全に囲む

    すべてのエンベロープをメッシュに正しく適合するには、その他多くの細かい調整が必要になります。次のレッスンでは、適切に調整されているメッシュとエンベロープを含むファイルをロードします。

    注:既定のエンベロープが、Biped のボーンのサイズに基づいていることに注意してください。このため、クラシック Biped のボディ タイプを使用しているキャラクタのエンベロープを調整し、後でスケルトン ボディ タイプに変更した場合、エンベロープは非常に小さくなり、より多くの編集が必要になります。

    エンベロープの調整が完了したら、メッシュをより滑らかに見せるために、メッシュに対して Physique モディファイヤの上に メッシュ スムーズ モディファイヤを適用できます。

  7. [メッシュ スムーズ]モディファイヤを[Physique]モディファイヤの上のメッシュに適用し、[反復]の値が 1 に設定されていることを確認します。

    スタック上で Physique の上にメッシュ スムーズを配置すると、エンベロープの調整は、モデルのポリゴンが少ない状態で行うことができます。Physique の設定は、スタックの境界を越えて メッシュ スムーズ モディファイヤに渡されます。

  8. 作業内容を my_drx02.max という名前で保存します。

次のレッスン

フリーフォーム アニメーションを使用した Biped のアニメート