押し潰しと引き伸ばしの追加
 
 
 

押し潰しと引き伸ばしを加えるとアニメーションの効果がより強調されます。

物体は移動したり衝突したりするときに変形します。現実世界でのこの効果は、分かりやすいもの(石けんの泡など)と分かりにくいものがあります。アニメーションでは、この効果を誇張すると効果的です。誇張によって現実より大げさになる場合がありますが、アニメーションを見たときに現実であるかのような錯覚が強まります。この効果は、「スカッシュアンドストレッチ」(押し潰しと引き伸ばし)と呼ばれます。

バウンドするボールの図をもう一度見てみましょう。

ボールは落ちるときに引き伸ばされ、床にぶつかったときに押しつぶされ、跳ね返るとまた引き伸ばされます。

押し潰しと引き伸ばしをアニメートするには、3ds Max の[ストレッチ]モディファイヤを使用すると便利です。

シーンを設定する:

バスケットボールに[ストレッチ]モディファイヤを適用する:

  1. バスケットボールが選択されていない場合はこれを 選択します。
  2. [修正]パネルに移動します。[モディファイヤリスト]から、[ストレッチ]を選択します。
    ヒント:[モディファイヤ リスト]が開いている間に S キーを何度か押すと、名前が「S」で始まるモディファイヤを検索できます。
  3. [ストレッチ]モディファイヤの[パラメータ]ロールアウトで、[増幅]の値を –30 に変更します。

    [増幅]の値が正の場合、オブジェクトは中央が絞られたようにストレッチします。一方、負の場合にはオブジェクトの中央が平坦になり、このケースではこちらが適しています。

    さらに、バスケットボールを Z 軸方向に引き伸ばしましょう。偶然ですが、既定値で既にそのように設定されています。

引き伸ばしと押し潰しをアニメートする:

  1. ([オート キー])をオンにします。
  2. タイム スライダをフレーム 6 までドラッグします。
  3. [ストレッチ]モディファイヤの[パラメータ]ロールアウトで、[ストレッチ]の値を 0.1 に変更します。

    [ストレッチ]フィールドのスピナーの矢印に赤い括弧が表示されます。これは、3ds Max によってこのパラメータにアニメーション キーが作成されたことを示します。ビューポートで、バスケットボールが進行方向に沿って引き伸ばされたことを確認できます。

  4. タイム スライダを、バスケットボールが床にぶつかるフレーム 15 にドラッグします。
  5. [ストレッチ]モディファイヤの[パラメータ]ロールアウトで、[ストレッチ]の値を –0.2 に変更します。

    これにより、ぶつかる瞬間にバスケットボールが押し潰されます。それに付随して、バスケットボールが床に沈んでしまっていた問題も解決されました。

  6. タイム スライダをフレーム 30 にドラッグし、[ストレッチ]の値を 0.0 に戻します。
    ヒント:スピナーの矢印を右クリックするだけで値は 0 に戻ります。3ds Max では、これが数値フィールドを最小の負でない値に手早く設定する標準的な方法です。
  7. ([オート キー])をオフにします。
  8. この押し潰しの範囲を限定して、衝突の後に始まってリバウンドの後には消えるようにします。

    フレーム 6 のキーを次のフレームに Shift+コピーします。

    • フレーム 14
    • フレーム 16
    • フレーム 24

押し潰しと引き伸ばしを繰り返す:

  1. [カーブ エディタ] コントローラ ウィンドウで、[ストレッチ]パラメータのトラックを見つけます。

    階層は、Basketball [修正オブジェクト] [ストレッチ] [Stretch : ベジェ 実数]のようになります。この演習では使用していない位置、回転、スケールのトラックの下にあるので、下にスクロールする必要があります。

  2. [トラック ビュー - カーブ エディタ]ツールバーで、 ([範囲外のタイプのパラメータ曲線])をクリックします。
  3. [範囲外のパラメータ曲線]ダイアログ ボックスで、[循環]オプションのアウト ボタンをクリックし、[OK]をクリックします。

    これで、押し潰しと引き伸ばしのパターンが無限に繰り返されるようになりました。

アニメーションを再生する:

これで、バスケットボールのバウンドのアニメーションは完成です。

作業を保存する:

次のレッスン

さまざまなタイプのボール: 質量、弾力性、摩擦