このチュートリアルでは、戦闘機のモデルを構築しながら、編集可能ポリゴン サーフェスについてさらに学習します。
これは、第二次世界大戦で連合軍の主力戦闘機として多用された、リパブリック アビエーション社の P-47 サンダーボルトと呼ばれる重量級の飛行機です。この飛行機に関する歴史と技術的な詳細については、Web で「P-47」と入力して検索してみてください。
注:
写真を使用したファサードのモデリングのチュートリアルで使用した不規則なメッシュとは違い、このチュートリアルで作成するメッシュは、揃った四角形の面で構成されています。飛行機を変形するわけではありませんが、変形可能なキャラクタをモデリングする際にはこのようなメッシュを作成します。
スキル レベル: 上級
所要時間: 5 ~ 6 時間
このチュートリアルの準備
- クイック アクセス ツールバーで
([プロジェクト フォルダ])をクリックし、プロジェクトを Autodesk 3ds Max 2011 Tutorials に設定します。
「バーチャル スタジオ」を設定するためのヒント
3D モデルをゼロから作成する場合、参照イメージまたは「設計図」のイメージを設定して、3D ジオメトリのガイドとして使用すると便利です。通常、これらのイメージは、モデリングするオブジェクトの側面、前面、上面を示す平面図です。
このような平面図は、Web 検索して見つけたり、書籍や模型の説明書の図をスキャンして利用したり、あるいは自分で描いてもいいでしょう。平面図を設定して 3ds Max で使用するためのヒントは次のとおりです。
- イメージのサイズを変更する必要がある場合は、イメージをひとまとめにサイズ変更すると、3 つすべてのイメージの寸法が一致します。
多くのイメージ処理プログラムには、イメージを共通の中心に位置合わせして、それぞれの寸法をきちんと一致させるためのガイドラインまたは規則があります。
- イメージを正方形にします。
正方形のイメージを使用すると、3ds Max のジオメトリに適用したときに簡単に位置合わせできます。
- イメージにカラーを使用します。
このチュートリアルでは、青の階調を選択しました。その理由は、懐かしい紙の設計図(ブルー プリント)を連想させるから、というだけでなく、さらに重要なことに、3ds Max の白のバックグラウンドでは白の選択ボックスが良く見えないからです。
3ds Max 自体で、バーチャル スタジオの配置で 3 つの平面を設定できます。このチュートリアルでは、標準単位(1 標準単位 = 1 インチ)を使用して、参照用の平面を設計図のイメージの寸法である 800 x 800 ピクセルに設定しました。
次のガイドラインを使用して、イメージを平面にマッピングします。
- 自己照明を 100% に設定します。
シーンでライトを使用すると、設計図のイメージが常に表示されます。
- すべての平面を選択し、右クリックして、[オブジェクト プロパティ]を選択します。[オブジェクト プロパティ]ダイアログ ボックスで、[背面非表示]をオンにします。
こうすると、平面の 1 つを通してモデルを見たときに、イメージが邪魔になることがありません。
- また、[オブジェクト プロパティ]ダイアログ ボックスで、[フリーズをグレーで表示]をオフにします。
平面をフリーズすると、誤って平面を選択してしまうことを心配せずにモデルを処理できます。既定値では、フリーズしたオブジェクトはグレーで表示されます。このオプションをオフにすると、平面をフリーズしても設計図のイメージは引き続き表示されます。
- 平面をフリーズします。
- 4 つすべてのビューポートを[スムーズ + ハイライト]表示に設定します(F3)。
これでモデリングの準備が整いました。
- 機体の作成
機体の作成は、プリミティブ ジオメトリから開始します。プリミティブのシェイプを修正し、それを編集可能ポリゴンに変換します。この項のほとんど、およびチュートリアルの残りの部分では、[ポリゴンを編集]のツールを使用して飛行機のシェイプを作成します。
- 尾翼の完成
垂直尾翼の両側に水平尾翼を追加して、尾翼を完成させます。
- 翼の追加
翼は、水平尾翼と同じく、押し出しで形成します。ここでも、[シンメトリ]モディファイヤを使用して右側の翼を生成します。
- コックピットの作成
コックピットには、個別のオブジェクトとなるキャノピーが含まれています。また、飛行機内部の空間の一部もコックピットに含まれます。
- 飛行機のリファイン
機体とコックピット キャノピーの両方にさまざまな調整を行い、飛行機を完成させます。